2020年12月の読書まとめ

読書

炉辺の風おと

読了日:12月08日 著者:梨木 香歩

評価:★★★★☆

抜粋:いつまでも冬は続かない

所感:自然を愛し、平和を願う思いが、美しい文章で語られる。八ヶ岳の山小屋を購入後、アネックス完成までのシーンは、秘密基地を作る少年のような気持ちでワクワクしながら読み進めた。野鳥・野草の描写が細かく、グーグルで検索しては、納得すると同時に、表現力の高さに驚いた。暖炉のシーンでは、音を立てて燃える薪、揺らぐ炎の情景が浮かび読んでいてポカポカとしてきた。暖かい気持ちで読んでいるからこそ、介護・終末ケアやコロナ、戦争や政治について語られると、心がざわついた。

マンガでわかる 男の子の一生を決める 0歳から6歳までの育て方

読了日:12月08日 著者:竹内エリカ,かほり

評価:★★☆☆☆

抜粋:子供がきちんと待てたら、大人も必ず約束を守ること

所感:漫画なのでサックリと読めた。自立した男の子に育てる為のアドバイス。1歳につき1ステップと内容はあっさりめ。3歳で自立心と責任感を身に着けることが、目標を見つけて行動できる大人になることにつながるとは…。幼少期での経験がいかに重要で、その後の人生にどう影響していくのかを気付かされた。子供の言うことには愛情をもって、”承認”&”共感”してあげたい。意図的にかは分からないが、父親については一切言及されていないのが気になった。

子育てのイライラ・怒りにもう振り回されない本

読了日:12月10日 著者:篠 真希

評価:★★★☆☆

抜粋:ただ「今」「この場」に集中し、怒りを大きくしかねない「過去」も「未来」も考えない

所感:アンガーマネジメントの本を読むのは二冊目。”お母さんのための”とあるだけあって、子育てあるあるを交えながら、母親の悩みに寄りそう。夫がプレッシャーをかけてしまっていたり、ストレスになってしまっている表現には耳の痛い思いだった。気を付けよう。怒りのピークは6秒間。その対処法には瞑想に通じるところがある。怒りと上手く付き合い、子供の一度しかない貴重な幼少期を、穏やかな心で見届けたい。

海外ドラマはたった350の単語でできている

読了日:12月12日 著者:Cozy

評価:★★☆☆☆

抜粋:目指すべきゴールは”高いリスニング力+そこそこのスピーキング力”

所感:インパクトのあるタイトル。SATCの分析で会話の80%が350語の単語で構成されているとのこと。ただし、350語で会話ができるとは言っていない。実際、20%も分からなければ会話は成立しない。結局、中学レベルの基礎英語をマスターすること、瞬間英作文でトレーニングする必要性を言いかえた内容。瞬間英作文のバリエーションを増やすために、巻末の例文をankiに登録した。例文をところどころ関西弁にする必要性はあるだろうか。

短編工場

読了日:12月15日 著者:

評価:★★★★☆

抜粋:人間いたるところ… 青山ありだ

所感:程よいボリュームで色々な作家の短編を楽しめる嬉しい本。どの作品も個性があって面白い。気になった作家で検索しては、読みたい本が増える。特に気に入ったのは、奥田さんの”ここが青山”。主人公が息子にブロッコリーを食べてもらう為の工夫にクスリときた。この主人公の家族のように、一般的には困難に思える状況でも、自分の価値観で明るく、逞しく立ち向かいたい。他にも、乙一さんの”陽だまりの詩”、熊谷さんの”川崎船”のように感動する作品もあり大満足。

LOVE理論

読了日:12月16日 著者:水野敬也

評価:★★★☆☆

抜粋:空気とは‐その場を支配するキーマンの気分である。

所感:一見、”10代男子への恋愛指南本”を装ったギャグ本。何度も声を出して笑った。ふと、”行け!稲中卓球部”で馬鹿笑いした遠い記憶が蘇る。笑いの質は似てるかもしれない。盛りのついた男子学生が、深夜のファミレスでしている馬鹿話のような内容で、真面目にとらえてしまうと、読み手によっては不快に思うだろう。そんな危うさにハラハラしつつも、あっという間に読了。色々とふざけてはいるが、”最後に”で語られる著者の体験談には込み上げるものがあった。

遅読家のための読書術――情報洪水でも疲れない「フロー・リーディング」の習慣

読了日:12月18日 著者:印南 敦史

評価:★★★☆☆

抜粋:たくさんの本から「小さなかけら」を集めて、「大きなかたまり」をつくっていく。

所感:ビジネス書や新書を速く読むメソッド。小説やエッセイは対象外で、ゆっくりと時間をかけて読むことをすすめている。”読み飛ばし”以外は実践していることが多かった。英単語を覚える時に、単語帳を最初からじっくりやっては挫折したが、無理やり先にすすめて周回を重ねると、数周目で急に楽になったのを思い出した。ビジネス書でも、同じテーマの本をフローリーディングすることで、薄皮を重ねるように知識を身につけていきたい。

あの頃の自分にガツンと言いたい

読了日:12月18日 著者:野々村 友紀子

評価:★★★☆☆

抜粋:今の自分にうんざりしているところがあるのなら、今日の自分を変えるしかない。

所感:著者が「あの頃の自分」にガツンとツッコミを入れる。面白くて吹き出してしまうものから、思わずうなってしまうものまで、テンポ良く読める。途中、スープスパゲッティがとても美味しそうに表現されていて、無性に食べたくなる。ググるが見つけられず。っちぇ。 小学校でのイジメのくだりと、あとがきで語られる、特友の娘のエピソードには胸が一杯になった。著者のように、今の自分にガツンと言いながら、前を向いて生きていきたい。

思考の整理学

読了日:12月20日 著者:外山 滋比古

評価:★★★☆☆

抜粋:自分で翔べない人間はコンピューターに仕事を奪われる。

所感:なんでこの本を読んだんだっけ? タイトルに惹かれてだと思う。さすがに紹介されている手法には古さを感じてしまうものもあった。スクラップブック、ノートやカードでアイデアを熟成させるという方法も、現代ならデジタル化することで、より効率的にできるだろう。とはいえ、約40年も前に、当時の学校教育ではAIに負けてしまうと危惧されているのには驚く。適切な場所に記憶を置くのはPCにまかせて、上手に忘れて、考える事にフォーカスしていきたい。

新世界より(下)

読了日:12月22日 著者:貴志 祐介

評価:★★★☆☆

抜粋:奇狼丸の台詞「我々は、かなり以前に、知識こそ力であることに気づいていました。」

所感:上巻で子供時代、中巻で思春期、そして下巻では大人になった早季の視点で物語が進む。上・中巻でクラスター爆弾のようにまき散らされた伏線が回収されていく。この世界観に浸っていたくて、読むペースが遅くなるほどだった。期待しすぎてしまい、悪鬼戦の結末あたりからの展開は、辻褄あわせのようにも感じてしまった。呪力に慢心する”新人類”が、知識を武器にした”旧人類”に頂点の座を奪還されるのは時間の問題かもしれない。

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え

読了日:12月28日 著者:岸見 一郎,古賀 史健

評価:★★★☆☆

抜粋:哲人の台詞「幸福とは、貢献感である」

所感:本書のタイトルをよく目にするので読んでみた。対話形式で読みやすいものの、理解しようと咀嚼してもなかなか飲み込めない個所もあった。過去や未来ではなく、今、この刹那にフォーカスするという考え方は、瞑想に通じる物を感じた。「ニーバーの祈り」について言及されていたため、調べたところ、何か胸にストンと落ちた。「嫌われる勇気」というよりも「変えられるものを変え、変えられないものをあきらめる勇気。」ではなかろうか。世界の見え方を変えるのは自分自身。

ミステリークロック

読了日:12月31日 著者:貴志 祐介

評価:★★☆☆☆

抜粋:この泥棒は、手癖だけじゃなく性格も悪い。

所感:2020年は貴志さんの本で締めようと思い読了。著者のファンだが、旬の過ぎたシリーズを惰性で読んでしまっている感覚になる。”硝子のハンマー”のように登場人物に感情移入することもできず、コメディ色が強い。”狐火の家”より後の短編は、この傾向が強いように思う。榎本は泥棒キャラ、純子はおバカさんの度合いが増す。各トリックも、アイデアありきで再現性については疑問。今作では、「コロッサスの鉤爪」が著者らしい登場人物の描写のされ方で一番楽しめた。

おまじない

読了日:12月31日 著者:西 加奈子

評価:★★★☆☆

抜粋:”孫係”おじいちゃまの台詞「私たちは、この世界で役割を与えられた係なんだ。」

所感:女の子、女性主人公の短編集。”いちご”で躓きかけたが、”孫係”に共感、がっちりハートを捕まれ、そのまま一気に読み終えた。”孫係”では、一見素敵な紳士なおじいちゃまが、孫へ優しく諭す情景にほっこりした。犬のラブも空気を和ませてくれる。”燃やす”他、いくつかの作品では、親子関係、特に母にとっての娘、娘にとっての母の微妙な緊張感が表現されているように感じた。大切だと想うが故に時に衝突してしまうもどかしさ。

yasunon

語学学習とトレーニングが趣味な二児のアラフォーパパ。
DUO3.0をひたすら周回する、DUO3.0信者。
神奈川→大阪の引っ越しを機に、持ち物を減らしていこうと奮闘中。
ブログではレッスンや読書の記録を復習・備忘録として更新中。

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